まとまった降雪が予想される場合は、パイプハウスを守るため、事前準備が大切です。

まとまった降雪が予想される場合は、 パイプハウスを守るため、 事前準備が大切です 栽培

少し前の話になりますが、2023年1月下旬、日本列島に10年に一度といわれる寒波が来ました。
その寒波の影響で、私の営農している京都府亀岡市では約20㎝の積雪がありました。亀岡市からもう少し北部に行った南丹市では、今回の積雪によりパイプハウスが倒壊したニュースがありました。
今回、積雪に向けて事前に準備したこと、降雪中に対応したことなどをまとめておきます。普段はあまり雪の降らない地域での農家の方で、パイプハウスの倒壊が心配な方の準備の一つとして参考になれば幸いです。事前に十分準備することが大切です。

営農する亀岡市での降雪の状況

私の営農している京都府亀岡市は、毎年雪が積もるわけではありませんが、数年に一度まとまった雪があり、積雪によりパイプハウスが倒壊することがあります。
毎年、積雪があるわけではないので、農家の方もあまり雪には慣れておらず、対策も後手になりがちです。
パイプハウスの径は25㎝が多く、感覚的には積雪が30㎝を超えると倒壊の恐れがあります。

雪に対する基本的な対策

基本的な対策については、それぞれの自治体の気象条件などの実態に合ったマニュアル的なものがあるので事前に参照していくことをお奨めします。京都府の場合こちらにあります。

その上で特に大切な対策としては、降雪前にスノーポール(中柱)を準備しておくことです。垂木などを利用しても良いですが、パイプハウスメーカーが販売しているスノーポールのキットを購入・準備しておくと、設置も簡単ですし確実性が上がります。私は、蝶ネジで絞めるタイプのスノーポールを設置しており、いざとなればすぐに設置することができます。インパクトドライバーが利用できるので設置が簡単です。

ちなみに、このスノーポールは冬場しか活躍しませんので、その他の季節はハウスの再度にS字フックを利用して吊り下げると、邪魔にならなくてよいです。

また、私自身行ったことはないですが、最終手段として、被覆資材のビニール・POを事前に取るという方法もあります。ハウス内の作物に影響もあるかもしれませんのでなかなか決断が難しいですが、ハウス内の一作分より、パイプハウス本体のほうがはるかに経済的価値があります。

おすすめツール・ビニールハウスハウスキーパー

ここからは、あまり自治体の雪害対策マニュアル等には載っていない方法のご紹介です。このブログ執筆のきっかけとなった2023年1月21日夜から10年に一度といわれる寒波があり、私の営農している京都府南部で20㎝程度の積雪がありました。その時に役立ったのがこちらのツールです。これは浅野木工所のビニールハウスキーパーという雪下ろしをするものです。

ビニールハウスの屋根に積もった雪を落とします。
先端は湾曲していてゴムがついているので、たわんだビニールにフィットしビニールを傷めません。
軽量で使いやすい商品です。

有限会社 浅野木工所ホームページより

私は以下の3点をそれぞれ単品購入し、組み立てて使いました。
① ビニールハウスキーパー頭 商品番号: 24033
② 角度付ポール(カーブ)商品番号: 20408
③ アルミ3段伸縮ポール 商品番号: 20402

ちなみに私のハウスはパイプ径25㎜、間口6m、高さ約3mです。ハウスサイドからこのビニールハウスキーパーを使うと、ハウスの一番高いところまで届きますので、ハウスに積もった雪を下すことができます。

使ってみた感想としては、ビニールハウスキーパー自体は軽く、簡単に雪を下ろせて良いです。被覆資材のPOが破れることもありませんでした。
注意点としては、ハウスとハウスの間が狭いとポールが長尺のため上げ下げの作業がやりにくいです。(隣のハウスにぶつかる)また、ポール自体は軽いとはいえ、雪を何度も降ろす作業で、手首が少し痛くなりました。また、作業時は夜間になりましたので、ヘッドライトは必要です。

作業には夜間や雪の降る中のが予想されますので、くれぐれも無理せずお気を付けくださいませ。
いざ雪が降ってから準備しても間に合いませんので、余裕をもって準備することをお奨めします。私自身、今回ご紹介したビニールハウスキーパーは2019年に購入しましたが、今年使用するまで3年ほどは積雪がなく、全く出番がありませんでした。

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