就農したものの研修にもいかなかった私は、野菜作りの知識がなく実践で学んできました。その際に参考にしたものは書籍でした。たくさん読んだ書籍のうち、初心者の私にも役立ったものをご紹介しますので、野菜作りの知識に自信のない方の参考になれば幸いです。
野菜栽培は書籍で勉強
就農したのはちょうど一年ほど前です。
親元就農ということもあり、特に研修も受けず、栽培についての経験はほとんどありませんでした。
大学で農学を学んだものの実際に野菜を栽培した経験は皆無です。会社員時代もマイファームで1年ほど畑を借りて家庭菜園をしていたこともありましたが、ジャガイモが一度収穫できたのみで他はほとんど何も収穫できずに畑は返却しました。何をいつ育てた良いかもさっぱり分からず仕舞いでした。
就農して最初に取り組んだのは、野菜の多品目を栽培です。主に直売所に出荷するとことから始めました。広く浅く知識が得られることを目的に、書籍やインターネットで栽培方法を調べました。
気になった農業関係の本はなるべく読むようにしました。
その中で実際に役立った書籍についてまとめておこうと思います。
あくまで栽培の初心者がポイントを掴むために読んだ本です。
詳しく学ぶのであれば、品目ごとの専門的な書籍もありますが、初心者が基本を学ぶのに分かりやすい本を取り上げます。
今年も、いろいろな野菜の種まきが始まっています。
種を播く前に一度これらの書籍で栽培のポイントを復習をしているところです。
おススメの書籍
① 「新野菜つくりの実際」 農文協
果菜Ⅰ、果菜Ⅱ、葉菜、根茎菜、軟化・芽物の5分冊になっています。基本にはこのシリーズで調べています。主要な野菜をほぼカバーしていますし、作期ごとに栽培方法が分けてあるなど丁寧に書かれており、栽培のポイントが分かりやすいです。
全てそろえると一万円を超えますが、色々な野菜のつくり方の基本を押さえたい場合にはもってこいです。ちなみに、この本のニーズは割とあるようで、中古でも定価からさほど値引きされておりませんでした。
さらに、この本の役立ったところは、どれぐらいの面積を栽培すれば売上、収益、作業時間がどれぐらいになるかという経営指標が載っていることです。
就農するときに経営計画を立てる方が多いと思いますが、この書籍の経営指標が非常に参考になりました。
② 「桐島畑の絶品野菜づくり」 農文協
高知県の農家・桐島正一さんが自身の栽培方法を書かれた本です。2分冊になっています。
個人の農家が書かれた本は、土地条件の違いなどもありそのまま実践することはできないことが多いですが、この本では、空芯菜やツルムラサキなどのマイナーな作物の栽培方法を書かれており参考にしています。
文章も平易で読みやすいですし、写真・図が豊富で手軽に読める本です。
③ 「図解 家庭菜園ビックリ教室」 農文協
タイトルは”家庭菜園”となっていますが、プロの農家でも十分に使える内容となっています。
著者の井原豊さんの語り口が軽快で読み物としても楽しめます。
野菜づくりの基本的な考え方、特に施肥や農薬に対する考え方に共感します。本書は基本的には化学肥料や農薬を使用しない工夫を紹介していますが、どうしても必要な時は化学肥料や農薬を利用するなど、柔軟な姿勢での野菜づくりを紹介しています。昨年一番読み返した本です。
以上、これらのご紹介した書籍が、これから農業をはじめる方の参考になれば幸いです。