2023年に読んだ本の振り返り

2023年に読んだ本の振り返り 読書

農作業の合間や早朝など時間を見つけて読書をすることが好きです。2023年も振り返ってみるとそれなりに読みました。読んだ本のうち、学びがあったもの・印象に残ったものを中心に読み終えた都度X(旧twitter)で簡単にまとめていました。今回のブログでは、それらを見返してみて、最も印象的だった本について振り返ってみます。農業に関する書籍を中心に読んでいますので、読書好きな農家の方の参考になれば幸いです。

2023年のベスト2冊

奥原正明責任編集「農林水産法研究」

元農林水産省事務次官の奥原正明氏が責任編集を務める研究雑誌です。2023年に創刊されました。内容的には奥原氏の政策理念が色濃く出ております。その理念(構造改革を実行し、効率的かつ安定的な経営体を育成する)は一読すると原理主義的な感じにも受け取れ、その意見に賛否あるようですが、理念が明確であるため読み物として大変面白いです。また、農業は関連する法律がたくさんあり(つまり規制産業)、法律が身近なはずですが、その内容についてはほどんど体系的な理解が及ばないので、本雑誌は大変勉強になり、意義深い書籍です。本雑誌を創刊されたことに敬意を表します。

センディル・ムッライナタン、エルダー・シャフィール著「いつも「時間がない」あなたに 欠乏の行動経済学」

本書の内容については、タイトルは「時間がない」となっておりますが、時間に限らず、金銭やスペースなどとにかく”不足”がもたらす悪影響について、行動経済学の観点から述べられております。指摘されている趣旨は”不足は判断力を衰えさせ悪循環を生む”というものです。

農家としての生産活動に関していえば、就農してからというものの、常々時間が足りず、特に農繁期は時間に追われている感覚がありました。そしてそれが、確かに数々の失敗につながって、その影響が次作・次々作へと引き継がれていきます。まさに本書の内容に大きくうなずけます。農業では少しでも売上を上げたいがために、
・労働時間
・作付面積
・労働力

のいずれかに目いっぱい資源を注入しがちです。そうすると余裕がなくなり、判断を間違えることってあるあるな気がします。
本書を読んでからは、余裕を持った作付けを心がけています。明らかにロスが減って時間にも心にも余裕が出来てきたかなと思います。このように、本を読むことで実際に行動が変わったということで、2023年のベストの書籍にしております。

その他、2023年に読んだ印象的な本

コメント

タイトルとURLをコピーしました