土壌の成分分析をしました

農業を始めた時におぼろげに考えていたことは、勘だけに頼る農業ではなくできるだけデータに基づいて科学的な農業しよう、ということでした。例えば、土壌分析。データに基づき、本当に必要な肥料分のみを投入することで、環境にも優しく、経費的にも助かる農業をしようと思っていました。
実際には就農当初に土壌調査 ①土壌の区分・土性土壌調査 ②作土の深さ土壌調査 ③PH、ECの測定などは行いましたが、それ以上の調査は先延ばしになっていました。土壌の成分分析を行いたかったのですが、今まで行ってきた調査と異なり、専用の装置を購入する、または外部に調査を依頼する必要があります。費用も時間もかかりますし、なかなか手をつけられませんでした。
一方で、野菜を作りながら土壌の成分分析の必要性を感じたこともありました。就農1年目にジャガイモ(ダンシャク)を作ったときに、空洞果(中が茶色くなって空洞になる、食べられるけど売り物にならない)がたくさんできました。ネットや書籍で原因を調べた結果、可能性の一つとして野菜に必要なミネラルの一種カルシウムの不足が原因かもしれないということが分かりました。
そこで京都府の普及員の方に相談してみました、「何かの欠乏症でしょうか?」と。普及員の方は、「はっきりは分からないが、病気ではなく、何かの欠乏症の可能性があると思います。ですので一度、土壌の成分分析を行ってみてはいかがですか。」と教えていただきました。土壌分析をしてみたいと思っていたのでやってみることにします。本心を言うと、普及員さんがサービスで土壌分析を行ってくれるのかと期待したのですが、そのような装置は保有していないらしく、専門の会社に土壌を送って、分析してもらってくださいとのことです。
そこで、土壌分析用のキット一式をいただきました。土壌採取袋、採種マニュアル、振り込み用紙などがありました。
分析の流れとしては、
  1. 土壌を採取する
  2. 土壌を袋に詰めて送付する
  3. 送付と同時に振り込みを行う(振り込みが確認され次第分析が開始される)
  4. 2週間ほどで分析結果が返ってくる
分析項目によりますが約5,000円から10,000円程度必要です。なかなかの出費ですが、一度試しに行ってみます。

土壌を採取・送付と分析結果

まず畑の土壌を採取します。これはキットに同封されていたマニュアルに通りに行います。スコップで畑の5か所から土壌を採取し混ぜます。
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次に採取した土壌をキットにあった袋に詰め、分析会社に送付して、同時に代金を振り込みます。
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以上で作業は完了です、あとは結果が返ってくるのを待つだけです。手順的には1~2時間でできました。思ってたより簡単です。

なお、計測項目は以下の通りです。
PH、EC、アンモニア態窒素、硝酸態窒素、有効態リン酸、交換性加里、リン酸吸収係数、交換性石灰、交換性苦土、交換性マンガン、可給態鉄、可給態銅、可給態亜鉛、ホウ素です。


2週間ほどして、計測結果が返ってきました。
詳細については記載しませんが、おおむね栄養状態は良さそうです。ですが、一部のミネラルが不足していました。これらの不足分を補うような施肥が必要です。さらに、現行の施肥では、さほど必要のないものを投入していることもわかりました、この資材は減らして良さそうです。
成分分析をしてみて、施肥に対する考えが変わりそうです、今まで常識とされてきた作業が必要なかったりと。多少の費用は掛かりましたが、はっきりとデータで現状を把握できました、これを前提に施肥・土づくりが行えます。これからの営農に大きく影響しそうです、やって良かったです。

土壌の成分分析にご興味のある方は是非試されることをおススメします。地元の農協や農業改良普及センターに相談されてはいかがでしょうか。

ゆくゆくは自分で分析できたらいいなと思っていますが費用などのハードルが高いです。調べたところによるとシャープの土壌分析装置ジャパンバイオファームのDr.ソイルなどを使えば自分でも手軽に分析ができそうな気がします。

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